資料編



戸別訪問の経験 (生田九条の会 ホットニュースより転載)

 

生田9条の会 http://www5b.biglobe.ne.jp/~iguti/index.html

 第3回 戸別訪問による署名活動 アツーイ!! 猛暑のなか11人が署名活動 08/7/12(土)

7月12日 生田9条の会の戸別訪問による署名活動が行われました。今回は、西生田4丁目地域で(生田教会付近)、午前10時半から1時間ほど行われ、11人が参加しました。 署名をお願いするチラシを前もって全戸配布しておいたところに、係りが用意した署名用グッズと地図を持ち2人1組で行動開始。さすがに始めの数軒は緊張しましたが、ほとんどの人がこれまで2回、3回と参加し慣れてきており、徐々に対話ができるようになってきています。

 1時間ほどの行動でも汗だくになり、涼を求めて近くの喫茶店へ直行。そこで集計・反省会をおこない、各グループから署名数と特徴的なできごとなどを出し合い、互いに意見を交換しました。(今回は、初参加の方が1人、暑さで体調を崩され途中帰宅された方が1人ありました)
 
 対話ができれば、考えもわかるし工夫もできる

 

 次に集計・反省会で出た感想などをまとめてみます。
《留守について》
●土曜日の午前中ということでなのか、留守宅が半分以上あった。
●アパートは留守が多いし、面会できても「忙しい」「今、誰もいない」などお決まりの口実で断られることが多かった。
《断られた》
●対話するなかで駅宣用のチラシを見せたところ、「これは共産党っぽい表現だ、あなたも共産党か」と言われたので、「これは私たち生田9条の会が作ったチラシです。共産党がやっている会ではありません」と9条の会のリーフを見せて説明した。
●ある家では、「公明党が与党に入っているのだから、戦争などするはずがない」と言ってきたので、「その与党がイラクに自衛隊を派遣し、違憲の空輸活動をしているのですよ」と反論してきた。
《こんなことも》
●「立場上署名はできないけれども、9条の運動はすばらしいものだと思っています。戦争中は大変な思いをして生きてきたし、今もひどい世の中になってしまいました」と思いがけず共感してくる人がいた。
《署名してくれた》
●ベ平連の活動家だった人の親戚だという若いご夫婦は、好意的に接してくれ、賛同者にもなってくれた。もちろん署名もOKだった。
●日頃、近所で9条の会の活動などをしているHさんの家の近くでは、みんな丁寧に話を聞いてくれうれしかった。署名数も多かった。
●1人暮らしのアパート住まいの青年2人は、熱心に話を聞いてくれ、署名をしてくれ、ニュースも読んでくれるという、今度学習会に誘いたいとも思った。
《事前配布のチラシについて》
●前もって署名をしてくれているところもあり、心強く思った。
●私の担当した地域では、事前に配ったチラシについては、28人中2~3人の人が知っていた。
●チラシを読んでいてくれた奥さんが、家の中にいるご主人に賛同者になってもいいかわざわざ了解をとりにいって賛同者になってくれた。
《9条の会の紹介のしかた》
●全国8,000を越す団体がアピールに賛同しそれぞれの9条の会をつくり活動していて、その中の1つが私たちの会なのだ、と話すと私たちの素性を信用してもらえ猜疑心を解いてもらえるような気がしている。
●「賛同者になってほしい」と話すよりも、「ニュースを配ってもいいですか」と気軽にお願いするほうが相手の警戒心を解くようだ。
《その他》
●9条の会のカラーリーフが、1枚10円もして無差別に配るのがもったいないのであれば、私たちが独自に安くつくったらどうか。このリーフは、アピールが載っていて発起人の写真もあるので、9条の会の運動を説明するのに役立つと思う。
●ともかく暑すぎて、こんどまた夏にやるのだったら、もっと涼しい時間帯を選んだ方がいい。

 

初参加の Sさんの感想 「一戸ずつ訪問してベタに署名をお願いするこのような活動には、初めて参加した。暑くてたいへんだったが、やっぱり足を動かさなければ駄目だと思った。さっきの若い2人など、ニュースも読んでくれるといい、携帯の番号も教えてくれたし、かなり力になってくれそうな気がしましたよ」

 

 話ができれば 4045%の確率で署名
 今回の活動の集計では、96家庭と対話しそのうちの44筆の署名をいただき、約45%の確率でした。留守の家庭は対話した家庭数以上ありましたが、それでも話ができた半分近くの人が署名に応じてくれるのですから、これは驚きです。ちなみに前回(5月18日)は127軒中51筆の署名で、約40%になっています。
 その場でお願いしても、態度を決められない方や、忙しくて対応してもらえない人、留守の方も含めかなりありますから、私たちのこの活動がきっかけになってあらためて平和や憲法について考え直してくれる方が増えていくものと期待していいのではないでしょうか。息長く続けていくことこそ、その成果が表れるものと思います。

 

 度胸も、うまい話し方も ついてきた
 また、第1回からこれまで参加してきて、初対面の人と話す度胸も、署名をお願いする話し方も数段アップして、始めのころより緊張しなくなり、余裕を持って臨めたという声も出てきています。また、2人でグループになって行動するということで、励まし合い、お互いを頼りに気脈を通じながら、気後れせずに、パートナーの上手なところを参考にしながら“やる気”が出てくるのが不思議です。参加者も3回とも10人を超えています。

 

戸別訪問による署名活動開始   どきどき、わくわくの戸別訪問!

3月15日の日曜日の朝10時、生田の会で現在すすめている「憲法9条をまもり輝かす」署名の戸別訪問を長沢地域で行いました。事前に署名をお願いするチラシや資料を配布し、参加者11人が2人1組になり訪問。
 初体験の参加者が多く、始めるときは不安でした。勇気をだしてチャイムを鳴らし対話してみると、9条への熱い想いを直に感じることができました。
 今回の訪問活動を積み重ねることが、草の根から9条を守る力になる。これが参加者の実感です。つぎに参加者の感想を寄せていただきました。

 

●Aグループの感想 「夫と相談する」「この署名をどこに提出するの?」「忙しいから」「はい、わかりました」と応答は様々です。「署名はできないけれど9条は必要だ」という方もあり、総じて7割が9条に賛成です。
 9条といっても何のことかわからない方もいて、「日本を戦争にさせないための9条です」と訴えると理解してもらえました。
 短時間の活動ですが、地域の方と共感できる楽しさがあります。9条を地域で掘り起こし、地域の方々と一緒に育む活動、これが戸別訪問ですね。

 

署名集め、地域に入る
 1時間くらいでしたが、団地を訪問しました。留守が多いと予想していましたが、夜勤明けでも記載した署名簿を出してくれた労働者。お友達をさそって、「戦争は嫌だね」と言って署名してくれたお年寄り。「駅前で宣伝してますね」と言って署名してくれた主婦。歩けば署名してくれる人はいる、という実感が得られました。またやりましょう。
 
●“息子を戦争にとられたくない
 ほとんどの家が留守で、話が出来たのは8軒ほどだった。事前にビラが配ってあったので宗教団体と間違えられるようなことはなく、この事の重要性を肌で感じた。留守宅には「また、伺います」という名刺を入れて、後日、訪問できるようにした。
 「生田駅での宣伝見てました。家には2人の息子がいるので、戦争になったら困るので署名します。」と言う方もいて、色々と会話が出来てよかったと思った。

 


2018/3/4 めぐせた「対話力を磨く意見交換会」資料(1)


憲法に「専守防衛の明記」を求める人とも共同を広げよう

2018/3/4 鈴木国夫

  

1. 2017年の総選挙では、政治的立場の異なる人たちが大同団結することで、野党議席を獲得することが出来ました。これからの安倍9条改憲NOの運動では、野党支持者を超えて、国民多数の賛同獲得が必要です。ところが、3000万署名は戦争法廃止2000万署名よりスムーズに進みません。それは、自衛隊をどうするかという大問題が一人一人に問われる(と思う)からです。憲法9条に関する意見を分類すると次のようになります。 

憲法9条に関する意見分類

安全保障・自衛隊について

海外派兵について

9条に「自衛隊について明記すべき」とする意見

9条は「変えるべきではない」

とする意見

集団的自衛論

集団的自衛だから派兵ある

A1 自衛隊を明記して憲法上の根拠を持たせる

 

独立国として国連の軍事協力はあり得る

B1 専守防衛の自衛隊を憲法 に明記。軍法等の法整備を行う

B2 集団的自衛権・安保法制制定以前の状態をよしとする。安倍政権下での改憲は危険なので反対する

専守防衛論

 

海外派兵は
禁止する

C1 専守防衛の自衛隊を憲法 に明記する。軍法等の法整備を 行う。他国の戦争に巻き込まれないよう海外派兵禁止を憲法に明記する

C2 専守防衛論だが、集団的自衛権・安保法制・与党多数の条件下で自衛隊明記の土俵に乗れば、C1 の実現性は無く、A1発議に利用されるので、それなら改憲に反対する

非武装中立論

軍隊不保持

D1自衛の軍隊も不保持明記

D2 現行憲法は軍隊不保持

 

角丸四角形吹き出し: 護憲派の多くの人たちがC2,D2の考えと思われる 角丸四角形吹き出し: 太枠内の人々で共同して安倍改憲に立ち向かうことが必要ではないか

 

 

 

 

 2. 世論調査では、専守防衛を認める人が多数です。Dの「全ての戦争は自衛の名の下で行われるから、軍隊を持つべきではない」とする主張はそれ自体は立派な論ですが、戸別訪問等で論争するのは違うと思います。「自衛隊を持つか持たないか」が論点ではなく、「海外派兵できる憲法にするのかどうか」が論点です。後者の論点であれば、雄弁に話せる人も多いし、一致する人も多いはずです。

 

  • 2015年安保法制で自衛隊が個別的自衛権から集団的自衛権に変えられた説明の分かり易いチラシ「平和憲法、変えたらどうなるの?」が、全国市民アクションから出されています。http://kaikenno.com/?p=506

  

3. BCDは、主張は異なるのですが、A安倍9条改憲に反対する点では一致可能です。専守防衛を憲法に明記した方がよいとするC1のご意見(改憲的護憲論)も尤もなのですが、集団的自衛権を容認済みの与党多数の下で成り立つのかどうか丁寧に論議することが大切です。またその点で一致しなくても、海外派兵改憲NOで一致できる太枠内の人々の共同を広げる観点が、世論の半分を獲得するために必要ではないでしょうか

 

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憲法に「専守防衛明記」を求める人とも共同6(2018-3-4).pdf
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